№3家庭~(華蓮)

僕らの日常

ミクと出逢った当時、私には本当に素晴らしい旦那さんと、優しく美しい娘と一緒にいました。


いつも人を気遣い、自分のこと以上に私の家族を思いやってくれるほど優しい旦那さんは、私と14歳離れていて。経済的にも社会的地位も全てを兼ね備えた素晴らしい人でした。

私はそんな旦那さんに完全に依存し、好きなだけお金を使い、好きなだけ時間を使って、毎日やりたいことをやりたいだけさせてもらっていました。

ただ、彼との関係性は、娘がこの世に誕生した時から、「パートナー」の関係から、「保護者と被保護者」の関係に完全に変わっており、私がミクのもとに来た事は、まるで自立するために家を出る子供のような、そんな状況でした。



不思議なのは、私が家を出ることが1番スムーズな道である事が既に出来上がっていたことでした。


当時、中学三年生だった娘は、母の奔放さに翻弄されながら、自分自身の在り方に悩み抜いていました。

母が近くにいない事で、とても寂しい思いをさせた事は事実ですが、私があのまま近くにいたら、彼女は甘えや怒りであの場から切り抜けるキッカケを作れなかったかもしれません。

結果、物理的な距離は離れてしまったかもしるませんが、留まるよりも深く深く娘と関われる存在となり、娘には経済的にも豊かな生活をしながらも、日々の葛藤をメンタル面で支え導く事ができる存在になる事ができました。



また旦那さんも、単身赴任が長かった事もあり、自分の生活のリズムがあり、身の回りのことも全て自分でこなしていました。

元々、私たちはケンカらしいケンカなど、一度も無かった夫婦でした。側からみたらとても仲良く見えたかもしれません。でも、家庭ではお互いが本心に触れることは無く、結婚生活は終始、他人と暮らしているかのような生活でした。



私がいなくなる事で、家庭は経済的にも、メンタル的にも、良い面しか無い環境が既に整っていたんです。

それでも、私の周りの人たち全員が、家に留まることを提言してきました。こんなに優しい旦那さんと娘、経済的にも何一つ文句のない豊かな生活。

そこから何の職もない私が家を出て、経済的にも全く頼りなく、一般常識も身につけていない不誠実な男の所へ行くことは、みんなには「キチガイ」の様に見えたに違いありません。誰も私を応援したり、味方になってくれる人はいませんでした。私の母を除いては。

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